コラム

令和5年度までの広島県公立高校入試情報

概要

以下のデータは、本コラム執筆時(令和5年10月21日時点)において、広島県教育委員会公式ホームページにおける情報をもとに作成したものです。

参照:https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kyouiku/fr-nyuushi.html

資料の作成においては、万全を期していますが、最新のデータにつきましては、上記リンク先などをご覧ください。

なお、リンク先の広島県教育委員会のページには、各教科、各設問ごとの正答率の資料もあります。

データ

過去4年間の5教科の平均点です。なおそれぞれ満点は50点です。

平均点 令和5年度 令和4年度 令和3年度 令和2年度
国語 26.2 24.6 21.5 26.5
社会 25.8 23.3 26.5 22.0
数学 22.6 20.2 21.1 28.2
理科 25.3 18.8 24.4 28.6
英語 24.0 20.4 21.1 23.9
5教科 24.8 21.5 22.9 25.8

※考察:広島県の公立高校入試は、少し前には平均点がかなり低い年があるなど、「難しい」と評判でした。しかしながら、最近は傾向も安定し、学校や塾などでの学習もそれに合わせて変わってきたことから、平均点も上がってきています。また、内容を見ても、全国的な傾向を踏まえたマイルドなものになってきているような印象です。ただ、それでも最近の入試は、資料の読解や記述などの要素が増えていることから、それらに対応する力をつけることが必要です。

標準偏差 令和5年度 令和4年度 令和3年度 令和2年度
国語 8.2 8.3 7.7 8.4
社会 9.6 9.3 9.1 10.1
数学 11.3 9.5 9.3 12.2
理科 11.2 11.5 11.7 12.5
英語 12.6 11.9 11.9 10.4

※考察:標準偏差は「データの散らばりの度合い」を数値化したものです。標準偏差が大きいほど、平均値からのデータの散らばりが大きくなっています。すなわち、偏差値が同じくらい上がったとして、各教科どれくらい点数が上がるのか、ということを示しているともいえます。その意味では、学習が得点にどれくらい結びつきやすいのか、ということを示しているとも言えます(もちろん、各教科の学習の難易度は一様ではありませんが)。上記のデータだけを見れば、英語・理科・数学がとりわけ、学習している人とそうでない人の差が大きいことから、短期間で対策する場合はこれらに力を入れるのも一つの戦略でしょう。

受験倍率 令和5年度 令和4年度 令和3年度 令和2年度
全日制総合 0.99 1.00 1.01 1.03
0.97 1.03 0.93 1.06
呉宮原 1.12 0.94 1.14 1.09
呉三津田 0.86 0.86 0.97 0.94
音戸 0.65 0.50 0.30 0.24
呉工業① 0.46 0.35 0.31 0.65
呉工業② 0.80 0.38 1.05 0.90
呉商業① 1.05 0.66 1.25 1.10
呉商業② 0.90 1.25
呉商業③ 0.80 1.05
呉市立呉 0.86 1.48 0.90 1.10
※R5年度は一次選抜、それ以前は選抜2のもの

※考察:広島県全体での全日制の倍率が令和5年度にとうとう1.00を割りました。その意味では、「高校全入時代」ともいえ、呉市の場合にもおおよそそうです。ただ、その中でも時折倍率1.00を上回ることがあるのは、呉市立呉高校(ただし、過去の入試では選抜1の割合が大きく、選抜2の割合が相対的に小さかったことには留意)や呉宮原高校、広高校です。また、呉三津田高校は、令和6年度入試から定員を削減するようなので、今年の倍率には注目する必要があります。参考までに、去年の呉三津田の受験者数は「206/240人」でした。