家庭教師をつけると、「家での勉強が回るようになって、点数も上がるはず」と期待しますよね。実際、うまくいくと変化は大きいです。
ただ、家庭教師は1対1で関わる分、「小さなズレ」が積み重なると成果が出にくくなったり、保護者のストレスが増えてしまったりすることもあります。
この記事では、家庭教師選びでよくある失敗を5つに絞って、どうすれば回避できるかを具体的に書きます。
全体の判断基準を一覧で整理したページはこちらです。
家庭教師選びの全体像(チェックリスト)
失敗①:生徒が無言でほとんど話さず、時間だけが経過する(→保護者のストレス増)
体験授業や初回授業でありがちなのが、「先生が頑張って説明しているけれど、生徒がほとんど話さないまま終わる」パターンです。もちろん最初は緊張して話せないことも多いので、1回で判断する必要はありません。
ただ、ここで注意したいのは、単なる緊張ではなく、次のような状態が重なるケースです。
- 質問してもほぼ無反応(首を縦に振る反応すらないことがある)
- 言葉が出ないというより、「自分の考えをうまく言語化できていない」
- やりとりが成立しないまま、先生が説明を続け、時間だけが過ぎる
この状態が続くと、授業は“先生の一人語り”になりやすく、生徒は置いていかれ、保護者の側は「お金と時間が減っていく感じ」になってストレスが増えます。
回避策1:契約前・体験前に「先生の特徴」をよく調べる
体験当日にいきなり相性を判断するのは難しいので、事前に先生の文章や方針(どんな授業をするか、どんな価値観か)を見て、「この先生となら頑張れそう」という見立てを持っておくと安心です。安心感が少しあるだけで、反応や会話の出やすさが変わることがあります。
回避策2:相性が合わなそうなら、無理にその先生にしない
相性は努力で改善できる部分もありますが、どうしても難しい場合もあります。家庭教師は“人と人”のサービスなので、合わないのに無理をすると、本人も保護者も消耗してしまいます。
「一緒に頑張れそうな先生を探す」のは逃げではなく、成果を出すための選択肢です。
回避策3:「無言=悪」ではなく、状況の共有と工夫ができるかを見る
無言でも、緊張がほぐれていく子もいますし、言語化が苦手でも、やり取りの方法を工夫すれば伸びる子もいます。大事なのは、先生側が「どこで詰まっているのか」を丁寧に見立て、保護者にも共有しながら、関係を作っていけるかどうかです。ここができると、最初の無言からでも前に進めます。
失敗②:先生が出した宿題をやらない(→授業中に消化して終わる)
次に多いのが、「宿題を出しても、やってこない」パターンです。すると授業は、宿題の穴埋めだけで終わりがちになります。これが続くと、家庭教師をつけた意味が薄くなります。
回避策1:学校の宿題が多いなら、正直に言ってほしい(量と内容は調整できる)
学校の宿題が重くて、家庭教師の宿題まで手が回らないことはよくあります。このとき大事なのは「やっていないこと」よりも、「理由を共有できるか」です。
正直に言ってもらえれば、宿題の量を減らしたり、学校の宿題と一体化させたりして、現実的に回る形に直せます。
回避策2:「できない原因」がやる気だけの場合、最後は本人の気持ちも大事になる
こちらも、やる気が出る工夫はします(量を小さくして達成感を作る、毎日やる量を固定する等)。ただ、最後は本人の気持ちの問題が残ることもあります。
この場合は、責めるより「どこならやれるか」を一緒に探すほうが、関係が壊れません。
失敗③:学校課題を出していないのに、「出した」と言ってしまう
これは保護者がいちばんショックを受けるパターンかもしれません。ただ、ここで本当に困るのは、未提出そのものより「状況が正確に分からなくなって、対策がズレる」ことです。
回避策:家庭教師は成績をつける立場ではない。だから正直に言ってほしい
家庭教師は、学校の成績をつける権限があるわけではありません。叱るためではなく、作戦を立てるために事実が必要です。
正直に言ってもらえれば、どうすれば提出できるか(量が多い/時間が足りない/やり方が分からない/恥ずかしい等)を整理できます。
回避策:学校課題が出せる形に“設計”し直す
提出物は成績にも直結しますし、学習習慣にも直結します。気合い論で押すより、「現実的に出せる形」に設計し直すのが大事です。
たとえば、優先順位を決める、毎日10分だけ触る、最初の1ページだけ一緒に着手する、など、小さな工夫で改善できることが多いです。
失敗④:キャンセル規定・追加料金・中途解約などの共有が不十分(→後でもめやすい)
家庭教師は、月謝だけを見ていると見落としがちなルールがあります。キャンセル規定、振替の扱い、交通費、教材、入会金、年会費、月額教材利用料、システム利用料など。
これが曖昧なまま始めると、後でもめやすいです。
回避策1:契約時によく確認し、決めたことは書面にしておく
「言った/言わない」が起きやすい領域なので、契約書や規約、メール、LINEなど、後から確認できる形に残しておくと安心です。
回避策2:契約書にない“特別対応”は求めない(トラブルの元になりやすい)
善意で始まっても、後でズレが生まれやすいのが特別対応です。必要なら、最初からルール化するか、別の選択肢を検討したほうが安全です。
失敗⑤:家庭教師と契約したが、期待通りではなかった
家庭教師をつけても、思ったほど伸びない。相性が微妙。説明は分かるけど成果が出ない。こういうことは、残念ながら起こり得ます。大事なのは、そのときの「逃げ道」を最初から確保しておくことです。
回避策1:家庭教師センター型なら、教師交代制度を契約時に確認しておく
センター型の良さの一つは、交代制度があることです。ただし、交代の条件や手続きはセンターによって違うので、契約時に確認しておくと安心です。
回避策2:個人契約型なら、中途解約の条件を契約時に確認しておく
個人契約型は、相性が合えばとても強い一方、ルールは事前に明確にしておくことが重要です。中途解約、キャンセル、支払いタイミングなどは、最初にすり合わせておくと後で揉めません。
そして何より大事なこと:家庭教師は「3者の信頼関係」がカギ
家庭教師は、先生が良いだけでも、生徒が頑張るだけでも、保護者が熱心なだけでも、うまくいきません。
先生・生徒・保護者の3者が同じ方向を向き、最低限のコミュニケーションを保てることが成功の秘訣です。
そのためにも、契約前に先生の人物像を把握しておくこと、始めた後も小さなズレを放置せずに話し合うことが大切です。
おわりに
家庭教師選びは「当たり外れ」ではなく、選び方で成功率が変わります。今回の5つの失敗は、どれも“よくあること”です。だからこそ、最初に知っておくだけで回避できます。
判断基準を一覧で整理したいときは、こちらに戻ってください。
家庭教師選びの全体像(チェックリスト)
※この記事は、呉市で家庭教師を探す方向けに書いていますが、考え方自体は地域を問わず共通です。