毎年2月末〜3月頭にかけて、広島県公立高校入試(一般学力検査)が行われます。公立中学校に通う中学3年生にとっては、ここが「初めての入試」になる方も多いはずです。

この記事で得られること(先に結論)

  • 過去問をいつから、どれくらいの年数やるとよいか(目安)
  • 「時間を測る/測らない」をどう使い分けるか(回し方)
  • 復習を正答率で絞り、挫折しにくくする方法
  • 『新研究』を「入試用」に活かすやり方

※学校や志望校、本人の状況で最適解は変わります。ここでは“迷いにくい型”としてまとめます。

1. 過去問をやる前の準備:教材「3点セット」

(1)過去問(学校配布でも市販でもOK)

過去問は学校から配布されることもありますし、市販のものを購入しても構いません。選ぶポイントは次の2つです。

  • 問題の掲載省略がない(文章が途中で省かれていない/図表が抜けていない)
  • 解説が丁寧で分かりやすい(なぜそうなるかが書いてある)

(2)網羅教材:『新研究』など(単元別に戻れる辞書役)

呉市内の中学校では、新学社『新研究』が配布されることが多いようです。量が多いので「もう十分…」と思う中学生もいますが、中3までの範囲が1冊にまとまっているのは入試対策で非常に強いです。

(3)入試データ:「一般学力検査の結果の概要」(正答率・得点分布の根拠)

広島県教育委員会は、入試後に「一般学力検査の結果の概要」を公表しています(平均点・標準偏差・得点分布・設問別正答率、所見や指導のポイント等)。この資料は、過去問を「根拠付き」で進めるための武器になります。

この資料の使い方(例)

  • 学校の実力テストで校内順位が○%くらい → 過去問は正答率○%以上の問題を中心に固める
  • 志望校に必要な目標帯が上位○% → いま取れている帯に加え、もう1段上の正答率帯に挑戦する
  • 得点分布を見て「上位○%は何点くらいか」を把握 → 逆算して「落とせない問題帯」を決める

(4)最初にやると効く:正答率メモ術

過去問を解く前に、各設問の正答率(できれば年度ごと)を、問題用紙の余白にメモしておくだけでも効果があります。

  1. 設問ごとに正答率を(小さく)書く
  2. 解き終わったら「できた/できなかった」に印をつける
  3. 復習は正答率×自分の結果で絞る(後述)

2. 過去問の取り組み方:時間あり/なしを両方やる

過去問の取り組み方は、大きく分けて2種類あります。

A. まず時間を測って解く(現状把握)

  • 本番の制限時間を意識しながら解く
  • 「今どれくらい取れるか」「どこで時間が溶けるか」を知る

B. 次に時間無制限で“納得して解ける”までやる(理解の定着)

  • 解説を読んで、解き直して、次は同じタイプを落とさない状態にする
  • ただし、復習対象は全部にしない(ここが重要)

おすすめの回し方(1年分の型)

  1. 時間を測って解く(本番形式)
  2. 採点して「できた/できなかった」を分ける
  3. 「できなかった」問題のうち、正答率が高めの問題から復習する
  4. 必要なら『新研究』で単元に戻って補強する
  5. 数日後に“同タイプ”をもう一度(再現性を作る)

3. 復習は“正答率”で絞る:挫折しにくい基準(目安)

よくある挫折は「全問納得するまでやろうとする」ことです。入試問題には、正答率がかなり低い難問も混ざります。基礎が固まりきっていない段階でそこに突っ込むと、解説を読んでも点と点がつながらず、燃え尽きが起きます。

正答率で“復習の優先順位”を作る(目安)

  • 正答率60%以上:まずここは落とさない(土台)
  • 正答率40〜60%:伸びしろ帯。ここを取れると得点が上がりやすい
  • 正答率40%未満:今は保留でもOK(時期・志望校で後から扱う)

※この%は「絶対」ではありません。志望校・残り期間・本人の得意不得意で調整してください。

ポイントは、「全問正解できないから全部やらない」ではなく、今の自分でも取れる帯を落とさないことと、今の自分が頑張れば届きそうな帯を伸ばすことです。これが、受験生の中での“確実な差”になります。

4. つまずきやすいポイントと対策(折れないために)

(1)「全部やる」主義で燃え尽きる

→ 対策:復習は正答率で絞る。まずは「60%以上は落とさない」を最優先に。

(2)解説を読んでも腑に落ちない(点と点がつながらない)

→ 対策:その場で粘りすぎず、『新研究』で単元に戻って“前提”を埋める。必要なら先生に質問する。

(3)やることが多すぎて、結局「気合」で回そうとして消耗する

→ 対策:「今週やる1つ」を決め、やらないことも決める。過去問は“型”で回す(上の手順)。

5. 質問はどうする?(学校・先生・生成AIの使い分け)

理想は、質問したら答えてくれる人がいる環境と、問題を厳選してくれる人がいる環境です。家庭教師や1対1で見てくれる塾を活用する場面があるとすれば、まさにここです。

(1)生成AIは「疑問点の言語化」に強い

最近は、疑問点の解消に生成AIを活用する方法もあります。ポイントは「分からない点を、とりあえず言葉にする」こと。うまく言語化できるほど、回答も具体的になります。

(2)ただし「優先順位づけ」は人の伴走が強い

一方で、「どの問題を今やるべきか」「どこを捨て、どこを取りに行くか」という設計(戦略)は、状況に合わせて調整する必要があります。ここは学校の先生や家庭教師・塾の先生に頼るほうが早いことも多いです。

6. 『新研究』の活用法:通して→戻る(この順番が効く)

『新研究』のおすすめの使い方は、次の2段階です。

  1. まず通してやる(知識の基礎を作る)
  2. 過去問で苦戦した箇所に戻る(単元別に復習)

学校で『新研究』のまとまったページが課題になるのは、おそらく「①通して知識を定着させる」意図があるからです。そこまで進んだなら、次はぜひ、過去問演習と組み合わせて「②戻る」をやってみてください。『新研究』の価値が一段上がります。

7. 目安スケジュール(例):過去問は“早すぎず、遅すぎず”

目安(例)

  • 11〜12月:過去問1年分を「時間あり→復習」で回す(型を作る)
  • 1月:もう1〜2年分。復習は正答率で絞り、取りこぼしを減らす
  • 2月:弱点単元の戻り+過去問で“落とさない”仕上げ

※部活や学校行事、本人の体力で調整してください。大事なのは「回る設計」です。

まとめ:過去問演習は“量”より“戦略”

公立高校入試に備えて過去問演習を始めても、「何をすればいいか分からない」「やることが大きすぎてやる気が出ない」ということは珍しくありません。

でも、入試という大きな事柄も、単元別の演習の積み重ねです。問題を切り分け、「今やるべきこと」を絞れれば、安心感を持って進められます。

もちろん、いずれは自分で「切り分け」と「仕組みづくり」ができるようになるのが理想です。ただ、誰でも最初は“勉強法のアマチュア”です。試行錯誤しながら、周りの助けを借りつつ、少しずつ独り立ちしていけば十分です。

静かなご案内(必要な方へ)

「今の実力で、どの正答率帯を狙うべきか」「過去問と『新研究』の順番をどう組むか」など、勉強の“やる順番”だけ一緒に整理することもできます。ご相談は短くて大丈夫です。

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※無理な勧誘はしません。状況に合わせて、無理のない形で積み上げます。