「文字が汚い」場合の対処法案
勉強が苦手な人に限った話ではないかもしれませんが、「文字が汚い」というのは結構いろいろな問題に波及します。
例えば、読む人の心象を悪くしたり、あるいは「読めない字」であれば、テストなどで採点してもらえない、あるいは自分で字を読み間違えて計算ミスなどをしてしまう、ということも起こりえます。
そのため、「美しい字」とまではいかなくても「丁寧な字」を書くように対策しなくてはなりません。
以下では、呉市の家庭教師の白井が実践している、「丁寧で読みやすい字」を書かせるためのアイディアをご紹介します。
アイディア①生徒に声掛けをして練習させる
一つ目のアイディアは非常にシンプルで、生徒さんに「漢字練習」や「計算練習」をさせることで、丁寧な字を書く体験を積んでもらうということです。
※使用する教材は、漢字なら漢字検定の公式問題集、計算なら塾用教材にはなりますが「計算トレーニング」などがお勧めです。
もちろん、このやり方も教師が丁寧かつ辛抱強くやれば、効果が生まれてきます。
とりわけ、「時間はいくらかかってもよい」から「自分にできる最も丁寧な文字を書いてほしい」と伝えると効果がありました。
ただし、これだけで字が劇的に改善するか、というともう1つ別の手段を検討したほうが良いような気がします。
アイディア②筆圧に応じて筆記用具を変える
もう1つ試したほうが良いのが、「筆記用具が生徒さんに合っているのか」ということの検証です。
例えば、筆圧がそこまで強くない生徒さんの場合、薄目(Hなど)の芯を使っていると、文字をサラサラと書きすぎてしまい、筆圧が不足します。
そういう場合には、より濃い芯(Bや2Bなど)の鉛筆を使用すると、ちょうどよい筆圧になり、字がきれいになりやすいです。
※おすすめの鉛筆は、有名どころでは三菱鉛筆のハイユニやユニなどがあります。1ダースで1000円強くらいなので、購入してみてはいかがでしょうか。
もちろん、鉛筆かシャープペンシルか、芯の硬さはどれくらいにするべきか、ということは生徒さんによって異なります。
ただし、そういったことも含めて生徒さんを観察し、それに基づいた解決策を提案するのも、家庭教師・個別指導塾の役割でもあります。
文字や数字が丁寧に書けることのメリット①印象改善・読み間違え防止
文字はその人を映す鏡といっても過言ではなく、とりわけ試験答案においては、その人自身を表しているといってもよいでしょう。
もしも字が丁寧であれば、採点する先生の心象を損ねることなく、むしろ好印象を持ってもらえます。
これは、志望理由書(手書き)でも全く同じであり、文字の丁寧さによって、印象はかなり変わります。
もちろん、誤った答えを書いていれば、点数は与えられませんが、仮に内容は正しくても字が読めないのであれば、点数は与えられません。
そのため、文字や数字を丁寧に書くことによって、テストの点数も少し向上することが期待できます。
文字や数字が丁寧に書けることのメリット②自分自身の思考のスムーズ化
文字が自分にとっても何を書いたかわかりづらいレベルだと、その文字を解読するために余分なリソースを使わなくてはなりません。
そうなると、肝心の問題に答えて答案を作成しなければならないのに、文字の解読に気を取られてしまい、結果思考力が低下します。
例えば、数学で数式が判読しづらいレベルである場合には、そもそも計算ミスをしがちですし(マイナスに気が付かないなど)、さらにその数式を使って文章題を解くのは至難の業です。
他方で、文字や数字を丁寧に書けるようにすることで、文字の解読に頭のリソースを使う必要がなくなります。
そのため、肝心の問題の解答に集中できることが期待できます。
総括:文字の改善には時間と手間がかかる
最近、生徒さんには文字や数字をより丁寧に書いてもらうために、漢字検定の過去問や計算トレーニングのワークを利用しています。
もちろん、漢字を覚えることや計算を迅速かつ正確に行うことは重要ですが、それ以上に文字や数字は丁寧に書くことは受験を戦う上では大前提です。
そのため、もしも文字の丁寧さに不安のある生徒さんである場合には、上記の方法を試してみることをお勧めします。
なお、現在指導中の生徒様は、こちらも驚くほど文字が丁寧になりつつあります。
もちろん、急いで書いている場合の文字や数字はまだ改善の余地はあるものの、自分に合った筆記用具を見つけたことで、丁寧な文字は別人のようになりました。
上記のアイディアに加えて、さらに工夫できる余地があればまたいろいろ試してみようと思います。