呉市の教育・学習について
広島県呉市は、近接する広島市や東広島市と比較しても、教育や学習について、特色があると思っています。
以下では、小学校、中学校、高校、大学という4つのテーマで、呉市内の教育・学習について触れてみたいと思います。
呉市の小学校(小学生)の学習
私の塾の周辺には、呉市立両城小学校や呉市立中央小学校、呉市立港町小学校や呉市立吉浦中学校などがあります。
他方で、広島市内のような、受験をして入学するような小学校はありません。
呉市内の小学校の特徴は、「課題・宿題が充実していること」が挙げられます。
例えば、夏休みには結構まとまった量の宿題が課される学校が多いため、小学生であっても気を抜けません。
※また、呉市の特徴として、「くらしの文集」という作文コンクールもあります。入選作品をみると、どれもクオリティが高いです。
また、一般的に小学4年生以降は勉強が難しくなります。
算数では、小数や分数といった計算が厄介な概念が出てくることで、計算力に不安があると、ついていくのが難しくなるからです。
そのため、中学受験をされない方であっても、小学生高学年になると、塾や家庭教師をつけられる、というパターンが全国的に結構あります。
呉市の小学生は塾や家庭教師を利用するべきか?
広島市内など、いわゆる「都会」では小学生であっても塾や家庭教師を利用している例は多いです。
他方で、呉市内の場合、中学受験を目指す小学生は当然塾に通い、また必要に応じて家庭教師も付けるご家庭も多いようですが、そうでない場合は、中学に入ってからのことが多いようです。
確かに、中学進学後、呉市内で高校受験をすることだけを考える場合には、中学に入ってからでも間に合うことが多いかもしれません。
しかし、いわゆる「基礎学力」といわれる「読み・書き・計算(最近では、ここに英語も入ってきます)」は、小学生のうちに鍛えてこそ、中学以降で力を発揮できます。
中学1年生の方を指導することもこれまでありましたが、中1時点で結構人により差がついていると実感しています。
そのため、小学生であっても塾や家庭教師といった教育サービスは利用したほうがよいです。
とりわけ、呉市の場合には、誰しもが塾や家庭教師を利用しているわけではないことを考えても、差をつけやすくなると思います。
教育以外の習い事も必要
小学生時代は、いろいろなことに挑戦してみて、将来の自分を考えるヒントを得ることをお勧めします。
それは、勉強だけには限りません。
例えば、運動系の習い事(球技や水泳など)や音楽系の習い事(楽器、合唱など)は、身につくことが多いと思います。
運動のスキルが身につくだけでなく、体力も身につくからです。
また、音楽では、他者とのハーモニーを大切にする姿勢も身につくでしょう。
小学生の比較的学習と時間に余裕のある状況をできるだけ活用し、「自分で考え、判断して、行動できる」マインドセットを獲得してください。
呉市の中学受験事情
呉市で中学受験を検討される方は、結構な割合で広島市内の国公私立中学校を志望されます。
例えば、広島市内の男子御三家ともいえる、広島学院中学、広島修道中学、広島城北中学や、女子御三家ともいえる、ノートルダム清心中学、広島女学院中学、安田女子中学、などが人気中学となっています。
実際、私も安田女子中学の塾説明会に参加しに行ったのですが、学校の設備やスタッフの方々は非常に素晴らしく、まさに「学びの楽園」と言ってもいいものでした。
もしも、こうした中学を受験される場合には、公立の小学校とは明らかに違うカリキュラムが必要になり、集団塾や個別塾、家庭教師は必須と言えます。
※集団塾のカリキュラム・合同テストの恩恵を受けつつ、家庭教師や個別塾でフォローを受ける、というパターンも結構多いようです。
一方で、呉市内からそうした広島市内の中学に通うのは、物理的に結構大変です。
そのため、「通学するのは大変だけれども、市内のような教育環境も手に入れたい」という方は、家庭教師や塾を利用しつつ、呉市内の公立中学校に通う、というのはいかがでしょうか。
集団塾でも、一つ上の学年の授業を受けることで先取りができますし、また個別指導や家庭教師であれば、強化が必要な単元や先取りしたい単元について、予復習が容易にできます。
呉市の中学校(中学生)の学習
私の塾の近傍には、呉市立両城中学校や、呉市立中央中学校、呉市立吉浦中学校、呉市立片山中学校などがあります。
また、中学受験をして入学する学校としては、青山中学校があります。
中学校に入ると、小学校時代と比較しても、さらにやるべきこと、課題が増えます。
とりわけ、夏休みや冬休み、春休みにおいては、多くの宿題が出されることでしょう。
これらの宿題を、計画的に、自分に合ったペースでこなして、学力を身に着けることが必要になります。
また、当然のことながら、課題の提出状況は成績に含まれます。
高校進学のためにも、課題は最低でも「やりきる」ことを目指してください。
※できれば、2周以上やって、身に着けることが必要です。
中学生になって塾・家庭教師を検討される方へ
中学生になると、さすがに塾や家庭教師を利用する方は増えます。
とりわけ、全国的に難易度が上がっている英語については、利用する方が多いようです。
また、数学や国語といった他の科目も最近は、思考力が要求される傾向が増しており、生徒様から聞く限りでは結構大変なようです。
そこで、「新しく塾・家庭教師を利用したい」とお考えの方が多く、それは正しいと思います。
一方で、「塾で新しく教材を購入する」ことについては、とりわけ呉市の状況を考える限りでは、どうなのかとも思っています。
確かに、私の塾・家庭教師(家庭教師の白井)も、塾用教材をいろいろ試しては見ました。
中には、とても優れた教材もあり、ぜひとも採用したいものもあります。
一方で、学校課題も最近は非常に良いものが増えており、またボリュームもあります。
とりわけ、3年時に配られることの多い「新研究(新学社)」は、3年の総復習に最適な教材であり、これにプラスして別のまとめ教材をやる余裕はないと思います。
そのため、特に呉市の中学校にお通いの方に関しては、新しく塾用教材をプラスすることには慎重になっています。
むしろ、お持ちの学校教材を活用して、それを身に着けることが、定期テストや高校入試においても、プラスになります。
このように、呉市内で塾・家庭教師を検討される方は、新しく教材を買う必要はそこまでないです。
塾用教材は、あくまで学校教材の不足を補うために購入するものだという認識が必要です。
呉市内の高校受験事情:高校選びは大学選び
呉市内の公立高校を受験し、進学されることを希望される場合は、それぞれの高校の特徴やボリューム層(学力)について、事前に情報を得ておくことをお勧めします。
例えば、呉三津田高校は呉市内のトップ高校と言われていますが、他方で、授業のペース・レベルについていけず、やめてしまう方も少数ですが、いらっしゃるようです。
また、勉強と部活動のバランス、その学校が全国的に強い部活動は、高校によって異なります。
そのため、オープンスクールに参加することはもちろん、それぞれの学校の進学実績について調べたり、詳しい人(例えば、塾や家庭教師)に情報を提供してもらうことが必要です。
高校選びは、当然、そのあとの大学受験にもつながっています。
呉市内の高校受験事情2:倍率について
いわゆる「受験倍率」ですが、広島県教育委員会HPで公表されている通り、呉市内の公立高校の倍率は、1.00近辺であることが多いです。
※呉市立呉高校は、人気が集まって、高倍率になることもあります。
そのため、競争自体はそこまで激しくないとも言えますが、広島県の公立高校入試問題は、最近になって基礎重視になってきています。
※昔は、思考力や応用力を重視していたこともあり、難易度は変動しています。
これらの問題のセットでは、比較的みんな点が取れるため、基礎を徹底して固めることが重要です。
※なお、各問題の正答率については、広島県教育委員会HPの「一般学力検査の結果」で見ることができます。
具体的には、新研究や過去問、学校課題などをやりこむことが重要だといえます。
呉市の高校(高校生)の学習
呉市内には、広島県立呉三津田高校や、広島県立呉宮原高校、広島県立広高校、呉市立呉高校などがあります。
また、私立高校では、呉港高校や清水が丘高校などがあります。
高校の授業は、中学校のそれよりもレベルアップしていることは当然ですが、その度合いは学校によってだいぶ異なるようです。
例えば、呉三津田高校の使用する教材は、難しいものが多く、苦戦される生徒様もいらっしゃいます。
また、学校課題の量(宿題量)も、高校によって大きな違いがあるようです。
そのため、安易に偏差値だけで学校を選んでしまうと、自分の進路実現がかえって遠ざかるということも起こりえます。
学校課題をどのようにこなし、定期試験と模擬試験、大学受験対策のウェイト・戦略はどうやってやるのか、などいろいろな要素を勘案する必要が出てきます。
高校3年間は、長いようで、非常にあっという間です。
やるべきことが、「これでもか」と詰まっているからです。
そのため、計画性を持つことはもちろんですが、その計画を立案してくれる塾や家庭教師があると心強いのは言うまでもありません。
高校生になって塾・家庭教師を検討される方へ
高校生に要求される勉強量、レベルは非常に高いですが、それと同時に、方向性(ベクトル)もまた多様です。
大学入試の形式は多種多様(特に私大)であり、何をどのように目指すかによって、やるべきことが大きく変わってきます。
また、「文理選択」という非常に重要な決断も必要になります。
高校生になって、塾・家庭教師を検討される方は、ぜひ「勉強面」だけではなく「情報提供」や「戦略立案」という面も重視されてください。
呉市内の公立校で受験できる模試
呉市内の公立高校では、いわゆる「進研模試(ベネッセ総合学力テスト)」や「全統模試(河合塾)」などが行われています。
※呉三津田高校では、希望者向けに高難易度の「駿台全国模試」も案内しているようです。
これらの模試は、平均的な学力持った学生には最適な模擬試験であり、一般入試で合格を狙う方は、ぜひ高得点を目指してください。
なお、対策としては、学校の定期テスト以上に、各種教材で基礎固めをしっかりと行っておくことが重要です。
また、模試は受けたものを保存しておき、必要に応じて解きなおすことも重要です。
呉市の大学受験事情:人気の大学
呉市内の公立高校にお通いの方は、もちろん広島大学を目指す方もいらっしゃいますが、県外の大学を目指す方も結構いらっしゃいます。
例えば、関西圏の大学が人気です。
とりわけ、関関同立や産近甲龍といわれる、関西圏の有名私立大学に進学する方が多い印象です。
なお、呉市内の公立高校はこれら関西圏や関東圏の有名私大の「指定校推薦枠」を持っていることもあります。
年によって変動しますが、この枠を狙って定期試験を勉強し、推薦を勝ち取ることもまた、受験戦略の一つです。
一方で、国公立大学を目指す方は、「大学入学共通テスト」の受験が必須になります。
結構特殊でハードな試験ですので、対応するにはしっかりとした準備が必要です。
高校入学時点から、大学入試の勉強は始まっていると考えて、早めに対策を始めることが重要です。
呉市の大学受験事情2:広島大学が一つの基準
呉市内の高校生にとって、憧れの大学は広島大学が基準となっています。
広島大学またはそれよりも難関の大学であれば、その方の大学受験は(呉の事情に照らせば)だいぶ成功したといえるでしょう。
そのため、高校選びの時点で、広島大学に毎年多数輩出している呉三津田高校に合格できるかどうか、ついていけるかどうか、ということが重要です。
※最近は、呉三津田は定員割れしていることが多いため、入学することだけはできても、ついていくには学力の素地が必要です。中学以前の学習が重要な理由です。
また、呉三津田高校以外の高校に通われている方は、一応広島大学は目標とするけれども、結果的には他の大学(愛媛大学や山口大学、あるいは県内の公立大学)に行かれることが多いです。
しかし、基礎学力(とりわけ共通テストの得点力)に問題があると、広島大学よりも受験難易度を落としても、合格するのは難しくなります。
そのため、広島大学を受験しないにしても、しっかりとした学力をつけるために、普段の授業をしっかり受け、また家庭教師や塾に通うことが必要です。
総合型選抜の指導をしていて思ったこと
以前、高知大学の地域協働学部の入試指導をした時には、生徒様のお通いの高校にも入試の過去情報がなく、こちらも対策が大変でした。
というのは、一般入試ではなく、総合型選抜だったからです。
ちなみに、高知大学の場合は講義を受けてそれについてのテストを受ける「講義理解力試験」と、グループで議論してその成果が評価される、という一次選抜がありました。
また、二次選抜では、与えられた課題について自分だけで資料を作成して、発表したり、面接を受けるというものがありました。
このように、非常に総合型選抜は非常に変わった入試形式であることも多く、また高知大学は該当しませんでしたが、学校の成績も考慮される所もあるようです。
つまり、自分が目指す大学や学部を決めることも重要ですが、どの形式で受験するかによって対策法が全く変わってきます。
できれば、高校1年時の早い段階に、決めておくとよいでしょう。
呉市の大学(大学生)の学習
大学生の方で、塾や家庭教師を利用されている方は、少数だと思います。
それは、「受験」という大仕事が終わったからだと思いますが、他方で勉強というのはこの後もずっと続きます。
個人的には、大学生というのは「孤独」ではないかと思うのですが、1人で悩まないでだれか相談できる人を持つことは非常に重要だと思います。
それは、大学での学習の支援であったり、レポート・論文の書き方の指導であったり、就活の支援であったりするわけです。
とりわけ、「論文」や「レポート」については、大学で結果を出すために必須ともいえることですが、一方で高校まででそこまで長文で中身のあるものを書くことは少ないのではないかと思います。
そのため、これらを練習し、提出して単位や好成績(AやBなど)をとれるようにするためには、独学で試行錯誤することのほか、サポートも必要になるでしょう。
家庭教師の白井の「宣伝」
最後に、私の塾と家庭教師の宣伝になりますが、「家庭教師の白井」は小学生のお客様から中学生、高校生、大学生のお客様まで幅広く対応できます。
私は、これまで様々な背景を持つ生徒様と接し、また様々な教材を利用してきましたが、呉市の実情に応じた指導とは何かということをずっと考えてきました。
呉市の塾・家庭教師としての役割は、生徒様に「見通し」を持ってもらうことが第一だと思います。
なぜなら、呉市の生徒様は都会の生徒様よりも情報に疎いことが多いからです。
他方で、学習にせよ、進路にせよ、「見通し」があれば、より安心して毎日を過ごせます。
そのため、「家庭教師の白井」では、わかりやすい教科指導のほか、情報提供や進路相談などといった、各種支援にも力を入れています。