中学生の国語勉強法案
以下に、呉市の家庭教師の白井で考えている、中学生の国語の勉強法案を記します。
ただし、下記はあくまで一般論であり、どのような勉強法が最適かという事は、その人(生徒さま)がどのような状況にあるか、によって決まります。
そのため、アレンジが必要なので、参考程度にご覧ください。
国語力強化に必要な能力
国語力を高めるには、下記の能力を高める必要があります。
- 漢字の読み書き能力
- 語彙力・常識
- 読解力
- 記述力
以下、それぞれについて簡単にコメントします。
漢字の読み書き能力
文章に書かれている漢字が読めなければ、読解に大きな支障が出てきます。
また、漢字を適切に書き取りできなければ、答案の記述で問題が発生します。
そのため、漢字力は必要で、具体的には漢字検定3級程度は必要です。
※高校以降のことを考えて、2級や準2級を取得することもお勧めです。
語彙力・常識
現代文は、初見の文章でも理解できるようにはなっていますが、他方でそのテーマに関する予備知識があったら、より楽に読解できます。
そのため、国語の文章で出てくる単語の意味や、テーマについての知識はないよりはあったほうが間違いなく良いです。
読解力
文章を正確に読み解く力を「読解力」というならば、その力をもう少し詳しく分けると下記のようになります。
- 一文を主語、目的語、述語と修飾部分(形容詞、副詞)に分けて、一文の要点をつかむ能力
- 一文同士や段落同士の関係について、「イコールの関係(言い換え、並列など)」「対比関係(対立関係)」「因果関係」「類比関係」などに着目して、分類する能力
上記の能力は、「論理力」と言われることもありますが、国語の文章は論理的に読めてこそ、答えを論理的に記述できます。
そのため、「読解力」をつけようと思ったら、いきなり長文に挑戦する前に、短い文章で練習することを勧めます。
記述力
記述力は、読解力とは反対向きの能力です。
すなわち、頭の中にある内容をわかりやすく、論理的に記述する必要があります。
そのためには、上述の「一文を正確に把握する能力」と「接続表現を的確に使いこなす能力」が必要になります。
国語力強化の方法・教材
上記4つの能力をバランスよく伸ばすための教材をいくつか紹介します。
漢字検定の問題集
漢字検定は、漢字に関する読み・書きの能力について、バランスよく試せる非常に優れた検定です。
また、漢字検定は英検と異なり、公式が過去問題集や対策本を出版しており、基本的にはそれをするとよいでしょう。
進め方は、社会の単語暗記と似ており、
- まず、問題として解いて、丸付けをする。
- 自分がわからなかった、間違えた問題を洗い出す。
- その問題について、練習して覚える。
- 覚えたと思ったら、再テストしてできるか確かめる。
- 上記を繰り返して、苦手分野をつぶしていく。
という上記のプロセスを繰り返します。
ノートは、マス目のあるものがお勧めです。
語彙力の問題集
『中学国語力を伸ばす語彙1700』などがお勧めです。
やり方は、上記の漢字と同様です。
なお、語彙は文章中で覚えてもよいのですが、時間のない人は『中学国語力を伸ばす語彙1700』などのまとめ本で覚えたほうが良いでしょう。
また、後で紹介する『国語長文 難関徹底攻略30選 』は、文章中で使用された語彙の説明が非常に丁寧です。
読解力の問題集
長文問題集を買って、それをたくさん解く!というのは、初心者の方にはお勧めしません。
まず、国語の文章を読む上での「論理」について、まとまっている問題集をやるべきです。
具体的には、『出口式論理国語』(小1~小6までありますが、小4や小5レベルからやるとよいです)や、『ふくしま式』シリーズなどが良いでしょう。
そのあと、文章問題でその論理力を応用する段階に入るのですが、『中学入試 国語 塾技100』などがお勧めです。
※国語系の参考書・問題集は、中学受験に関するものによい本が多い気がします。
その後は、一般的な中学国語の長文問題集をやっても大丈夫ですが、もし1冊挙げるとすれば『国語長文 難関徹底攻略30選 』がお勧めです。
『国語長文 難関徹底攻略30選 』は、文章読解のガイドが丁寧で、また記述のヒントも相当あるので、ある程度力をつけた人がさらに上を目指すのに最適です。
記述力の問題集
記述力については、独立の問題集を使うというよりも、上述の読解力の問題集を使用するとよいでしょう。
ただし、記述については、中学生の方が1人で進めるのはなかなか難しいと思います。
なぜなら、添削を自分でする必要があるからです。
そのため、添削をしてもらう先生を探すことをお勧めします。
なお、どうしても添削を依頼することが難しい場合は、上記の『国語長文 難関徹底攻略30選 』が記述ガイドがあり、利用するのも手です。
学習の進め方
国語の学習でも、他の教科の学習と同様、いわゆるPDCAサイクルを回すことが重要です。
PDCAサイクルとは、要するに「計画を立て」「実行し」「確認して」「行動に移す」ということです。
国語に即していえば、漢字と語彙は暗記したかどうかを、小テストを実施して確かめることが重要です。
読解力と記述力に関しては、理解度を口頭試問で確かめたり、記述したものを添削したりすることによって自分自身の思考と表現の質を高めることが必要になります。
そのため、国語の学習はだれか一緒に勉強を見てくれる先生がいることが理想であり、そのうえで自分の考え方を改革していく姿勢が大切です。
呉市の家庭教師の白井の取り組み
呉市の家庭教師の白井は、上記の考え方に基づいて、国語力を身に着けるサポートをしています。
読み・書きの力は、最近入試で増えている記述式問題に対応するために必要であり、その意味では全ての教科を底上げする基礎と言えます。
中学生の時点で、国語力に自信があると高校生以降も非常に楽になりますので、国語力をつけたい方はぜひ上記のプロセスを参考にして、取り組んでみてください。