中学生の科学研究(自由研究)攻略
呉市の家庭教師の白井では、普段の5教科をはじめとした学習支援のほか、作文や科学研究(自由研究)といった学校課題の支援もしています。
なぜならば、このような長期休暇の課題も丁寧に行うことで、学校からの評価(内心点)を得られるほか、論理的に考えて表現するという練習もできるからです。
以下では、私(呉市の家庭教師の白井)がこれまでに支援した科学研究(自由研究)の経験から、どのような「書き方」をすれば、映えるのか、ということについて書いていきます。
なお、テーマや具体的なコンテンツについては、そこまで触れません。
冒頭部分とまとめ部分の鉄板パターン
これは、人権作文や税の作文といった作文課題にも共通するかもしれませんが、科学研究(自由研究)については、「こう書けば審査員の心に刺さる」あるいは、「こう書かないと不利になってしまう」という鉄板パターンがあるように思っています。
それは、研究内容がマニアックで深いということとは、また別の問題になります。
科学研究(自由研究)が評価される条件というのは、それを作成した生徒が、審査員の先生にとって「模範的」であると考えてもらえることなのです。
そのため、次のような流れで「研究の動機」や「研究を終えて」などを書くとよいでしょう。
- 学校で新しい概念を習った:例、理科で植物の分類や、金属の性質、密度の計算方法などを習った。
- その概念を用いると、日常生活をもっと深く理解できるのではないか:身の回りの植物や野菜、製品、食品などについてもっと掘り下げたい。
- その研究対象について、どのように調べたい、調べたか:調べる方法や、調べた結果どんなことが分かったか。
- 調べた結果、新たな疑問がわいてきた:学校でもっと新しい概念を習うことで、今回の新たな疑問が解決できるのではないか、など。
このように、「学校で習ったことで身の回りの問題に疑問・関心を持ち、それについて調べた結果、さらに新しい疑問や学習意欲がわいてきた」というストーリーをたどることが重要です。
実験・調査の考察について
上記は、研究の「はじめ」と「おわり」の部分ですが、「なか」の部分はどのように書けばよいか、ということも考えてみます。
研究というのは、PDCAサイクルの繰り返しであり、具体的には「生じた疑問を実験によって明らかにしようとし、それによって何がいえて、何がいえないのかを考察する」というものです。
そのため、「なか」の部分にあたる実験とその考察においては、以下のような書き方をするとよいでしょう。
- なぜ、自分の疑問がその実験によって解決できる(と思われる)のかを書く
- 実験の具体的なやり方と、実験を分析・データ化する方法を書く
- 実験の結果を表やグラフなどによってわかりやすくまとめる
- その実験によっていえる(であろう)ことと、その実験では確かめきれなかったことを考察する
- 余裕があれば、追加で実験をして、疑問点をさらに解消する
このように、実験の結果を記述するには、実は国語力が重要だということがわかります。
論理的な文章を書いて、それをまとめるという訓練が、国語以外でも役に立つということです。
総括:印象的な書き方をするということ
科学研究(自由研究)で研究するテーマは、確かにプロの研究者から見れば、たわいのないものかもしれません。
しかし、求められているのは別に、画期的な新発見をすることというよりはむしろ、研究によって自分自身が成長することだと思っています。
そのため、テーマ自体は特別変わったものを考える必要はなく、重要なのは研究に対する姿勢や、それを記述する方法にあります。
そこで、重要なのは上記で述べた「学校での学習との結び付け」や「PDCAサイクル」を具体的な文章に起こすことです。
逆に言うと、それさえできれば、研究内容がたとえ平凡なものだったとしても、十分な評価を得られるということです。
呉市の家庭教師の白井では、国語に重点を置いているということもあり、他の教科でも「書き方」や「形式」を重視しています。
科学研究(自由研究)においても、同様であって、論理的な文章を書くための非常に良い機会だととらえています。