今年度は高校生の生徒さんを多く指導することになりましたが、
そうなると避けて通れないのが「大学に行く意味」です。
そもそも、高校に入って勉強する意味や、大学を目指す理由というのは、
実にあいまいで、「周りがそうだから」というようなあってないような理由で
あることが多いと思います。
そこで、今回は10年前に大学受験をした私が、今思うことについて書いてみます。
大学に入る意味は、簡単に言えば「周りから評価してもらうため」です。
「大学に入らなくても評価してもらう方法はあるのではないか」と思う人もいるでしょう。
確かに、あるかもしれませんが、大学に入るのが最も確実で、そして簡単に評価してもらう方法なのです。
それは、日本の大学のシステムとも関連があります。
日本の大学は、入学するのは難しい代わりに、(多くの学部では)卒業するのが簡単なのです。
つまり、大学合格≒大卒確定、というような現状なのです。
この是非は、ここでは問題にしません。
むしろ、高校生としてはこの事実を踏まえて、なるべくレベルの高い大学合格を目指すのがよいでしょう。
※逆に、中学受験や高校受験ではレベルの高すぎる学校に入ると、苦労します。
実際、自分の能力を(短時間で)人にわかってもらうのは、とても大変です。
それよりも、相手の思い込みを利用したほうが、よっぽど楽です。
良い大学=良い人材、とは限りませんが、そう思っている人が一定数いる現在では、
そのためだけに努力してもよいでしょう。
また、個人的には自分自身の尊厳(プライド)も重要だと思っています。
私は大学にいた時の記憶はあまり残っていないのですが、それでもそこそこの大学に行けたということ自体は、
いまでも自分を支えている気がします。
若い時の記憶は、その後もずっと残るので、将来過去を振り返る段階になって後悔しないように、
今頑張るのはよいことでしょう。