目次
はじめに
読解力は、なかなか身につかない力ですが、もし身についたら非常に役に立ちます。
国語の成績だけではなく、ほかの教科の成績や学習そのものの効率も上がります。
したがって、読解力は何とかしてつけたいものです。
以下では、具体的な教材を紹介します。
いずれも、Amazonで購入可能です。
小学生向け
最も充実している(と思う)のは、小学生向けの教材です。
国語が得意科目になる「お絵かき」トレーニング
絵を説明文にしたり、反対に説明文から絵をかいたりすることで、国語の根幹である「想像したものを形にする力」を身に着けることができます。また、著者の国語に関する理論も紹介されており、大人や教育者も読み込むことで、相当なリターンが得られるでしょう。
はじめての論理国語(シリーズ)
出口先生の国語の本はたくさんありますが、その中で最も新しく、また1から6年生まで完結しているのが、このシリーズです。
国語の文章をなんとなく読んでいる人(読めている人)は、このシリーズで理論を身に着けることで、より安定した読みができるようになるでしょう。
ふくしま式(シリーズ)
ふくしま式も多くの本が出ていますが、論理的に国語を読解し、記述しようという試みは出口式とよく似ています。
一方で、語彙力や読解のための前提知識をまとめた本も出版されており、こちらもおすすめです。
田代式 中学受験 国語の「神技」
個人的に最も刺激を受けた本です。
国語の「読む」「書く」をどのように身につけさせ、指導するのが良いのか、実際の入試問題を用いてわかりやすい言葉で説明されています。
私は国語では論理力も重要ですが、それだけではなく想像力や共感する力も重要だと思っており、そのバランス感覚が最も近いのが本書となります。
中学入試 国語 読解問題なんかこわくない: 誰でもつかえる読解テクニック
上記の田代式が教える側向けだとすれば、こちらは習う側が読むことを想定している本です。
記述は平易ですが、内容は大学入試にもそのまま応用できるほど深みがあり、すべての受験生にとって役立つことでしょう。
中学生向け
中学生向けの本は、塾用教材のほうが充実しており、とりわけ定期テスト対策ではそうなのですが、市販のものでもよいものはあるので、ご紹介します。
国語長文 難関徹底攻略30選 【入試頻出難問・良問厳選】 (高校入試特訓シリーズ)
私が駆け出しのころに出会い、ボロボロになるまで使用し、かつ多くの生徒様に紹介してきた問題集です。
有名高校の過去問をもとにしているという意味では類書と同じですが、解説がこれでもかというくらい詳しく、単なる読み方だけではなく、記述答案の作成方法まで極めて具体的に説明されています。
いままで、国語の問題集の解答解説の不親切さにいら立ってきた人はぜひ本書を手に取ってみるべきです。
高校生向け
高校生向けになると、市販の本のほうが良いものが多いという印象ですが、まだ調べ切れていません。
おそらく、良いものはたくさんあると思いますが、その中のごく一部を紹介します。
ちくま評論入門、ちくま小説入門 (他シリーズ多し)
教科書以外で高校生が読むべき評論や小説に触れたい場合は、このちくまシリーズがおすすめです。
単に読ませるだけでなく、本文解説や設問もあります。
京大入試詳解25年 現代文-2019~1995
類書に東大の現代文を取り扱ったものもありますが、解答解説の客観性やわかりやすさを考えると、京大のほうがおすすめです。
題材分の質の高さは言うまでもありませんが、それをもとにどのように解答を作成するのかということが、きわめて再現性の高いやり方で説明されています。
この本にチャレンジする人は、ぜひ本文のみならず解説者の思考をなぞれるようになることを目指してください。