勉強が苦手な子を見ているとき、私はできるだけ「頭がいい・悪い」という言い方をしないようにしています。
そうではなく、先に見るべきなのは、どこでつまずいているかです。

この見方は、私がこれまでこのホームページで書いてきた
「頭が悪いから伸びない」ではなく、「どこでつまずいているか」
という記事ともつながっています。
成績が上がらない理由は一つではなく、知識不足・練習不足・やり方のズレ・勉強の捉え方のズレなど、いくつもの層があるからです。

今回はその「層」を考えるヒントとして、文化人類学者・思想家グレゴリー・ベイトソンの学習論(学習の段階)を、
呉市での家庭教師・1対1個別指導の現場感覚に引き寄せて整理してみます。

ベイトソンの学習論を、指導現場で使える形に言い換える

ベイトソンは、学習には段階(レベル)があると考えました。ここでは細かい学術的整理よりも、
家庭教師・個別指導の現場で役立つ形に絞って、まずは次の二つを押さえます。

  • 学習1:目の前の課題への対処(解き方・やり方)を学ぶ
  • 学習2:その課題をどう見るか(前提・文脈・学び方)を学ぶ

ある方がこれを「学習1は図の理解、学習2は地の理解」と表現していて、とてもよい比喩だと思いました。

  • 図(figure)=目立って見えているもの(問題・答え・行動)
  • 地(ground)=それを成り立たせている背景(前提・文脈・ルール・見方)

つまり、学習1は「この問題をどう解くか」という“図”の学習。
学習2は「そもそもこの問題をどういうものとして見ているか」という“地”の学習です。

「解き方を教えても伸びない」子がいる理由

呉市で家庭教師をしていると、「やり方は教わっているのに、テストになるとできない」というご相談を受けることがあります。
このとき、単に説明不足とは限りません。

たとえば国語の読解・記述なら、まずは学習1(図)の課題があるかどうかを見ます。

学習1(図)の課題:解き方・作業の問題

  • 設問の条件を読み落としている
  • 本文の根拠に線を引いていない
  • 記述の語尾(〜こと/〜から など)を合わせていない
  • 「何となく」で答えを選んでいる

この場合は、解き方を具体的に教えることが有効です。
実際、私はこれまで
国語と再現性:感覚科目を“再現できる作業”に変える方法
国語学習でのマーカー活用
国語の問題文の読み方
でも、国語を「センスだけ」ではなく、作業として分ける大切さを書いてきました。

学習2(地)の課題:前提・文脈・学び方の問題

ただ、同じ解き方を繰り返し教えても、なかなか定着しないことがあります。
そのときは、学習2(地)の問題を疑います。

  • 「国語は気分で解く科目」と思っている
  • 「記述は正解を当てるゲーム」だと思っている
  • 「分からない=向いていない」と捉えている
  • 「完璧にできないなら始めない」という学び方になっている

この状態では、図(解き方)だけを増やしても、土台(地)が崩れているので安定しません。
だから1対1個別指導では、単に答え方を教えるだけでなく、
その子がどういう前提で勉強を見ているかも一緒に点検する必要があります。

これまでの記事とのつながり:私は「図」と「地」の両方を書いてきたのだと思う

このホームページで書いてきた内容を振り返ると、結果的に私はずっと「図」と「地」の両方を扱ってきたのだと思います。

① 「単純化」は、学習2(地)を整える方法

「単純化」で、勉強の“情報量の壁”を越える
で書いたのは、ただ楽をする話ではありません。
複雑なものをそのまま抱え込まず、まず見える形にする――つまり、
学び方そのものを設計するという話です。

これは「どう解くか」以前に、「どう扱える形にするか」という、まさに“地”の調整です。

② 「具体化:例えば?」も、理解の仕方(地)を整える話

「具体化:例えば?」で、わかったつもりを“本物の理解”に変える
で書いたことも同じです。
知識を増やすだけでなく、抽象語を具体に落とす習慣を作ることは、
その場の正解探し(図)を超えて、理解の仕方そのもの(地)を整える試みです。

③ 国語の「再現性」は、図と地の橋渡しになる

呉市で国語が苦手な中学生へ:読解・記述を“型”から伸ばす家庭教師

国語と再現性:感覚科目を“再現できる作業”に変える方法
で書いてきた「型」や「再現性」は、図(解き方)の話であると同時に、
「国語とは何か」をどう捉えるかという地(前提)の話でもあります。

国語を感覚科目として扱うのか、根拠を取る・言い換える・設問に合わせる作業として扱うのかで、
同じ子でも伸び方は変わります。

④ 動画・AI時代でも、1対1指導の価値は「設計と伴走」にある

動画×AIで“手が止まらない”自学自習へ:英語・数学の勉強法(そして先生の役割)
でも書いたように、知識の説明自体は動画やAIでもできる時代になっています。

それでも対面の家庭教師・1対1個別指導に価値があるのは、子どもがどこで止まり、
何を前提に誤解し、どの順序なら動けるかを見て調整する――
つまり“地”まで含めて設計・伴走できることにあります。

呉市の家庭教師・1対1個別指導だからできること

集団授業では、どうしても「図」の指導(この問題はこう解く)が中心になりやすい場面があります。
もちろんそれは大切です。

ただ、勉強が苦手な子、行き渋り・不登校傾向がある子、あるいは「分かっているのに点にならない」子ほど、
必要なのは「地」の調整であることが少なくありません。

  • 何が負担になっているのか
  • どこで手が止まるのか
  • 何を「できていない」と感じているのか
  • どの順番なら着手できるのか
  • どこまでを今日の目標にするか

こうした部分は、呉市での家庭教師や1対1個別指導の現場で、対話しながら細かく見ることができます。
私は、勉強を「気合い」だけで押し切るものだとは考えていません。

もちろん努力は必要です。ですが、努力が機能するには、努力のかけ方(地)が整っていることが大事です。

とくに国語の読解・記述は、「何となく」になりやすい一方で、見方と手順が整うと伸びやすい科目です。
国語についての考え方は、こちらのページでもまとめています:
国語について

まとめ:伸ばすとは、「図」を教え、「地」を整えること

ベイトソンの学習論を現場目線で言い換えるなら、私は次のように考えています。

  • まずは、解き方を具体化する(図)
  • それでも動けないときは、見方や前提を見直す(地)

勉強が苦手な子を伸ばすときに大切なのは、能力のラベル貼りではなく、
どの層でつまずいているかの見極めです。
そして、その見極めに合わせて、説明・練習・順序・声かけを調整することです。

呉市で家庭教師・1対1個別指導を探しておられる方の中には、
「やり方を教わっても続かない」「国語の読解・記述が感覚頼みになっている」「うちの子に合う進め方が分からない」
という悩みをお持ちの方もいらっしゃると思います。

そういうときは、解き方だけでなく、その子の“地”――つまり学び方の土台――から一緒に整えていくことが、
遠回りに見えて実は近道になることがあります。

呉市で家庭教師・1対1個別指導をご検討中の方へ

家庭教師の白井では、単に「解き方」を教えるだけでなく、
その子のつまずき方・学び方の前提も見ながら、1対1で指導を組み立てています。

  • 国語(読解・記述)の伸ばし方を見直したい
  • 勉強のやり方自体が合っているか確認したい
  • 呉市で、子どもに合う家庭教師・個別指導を探している

詳細は各ページをご覧ください。必要に応じて、体験・ご相談の前に
「どこでつまずいていそうか」を一緒に整理することもできます。

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